3周年のパーティーは、アリスの世界で対決!?“Pyxis 3rd Anniversary Party 2018”レポート

5月20日、新宿BLAZEにて“Pyxis 3rd Anniversary Party 2018”が開催。企画パートは“対決”でありながらも楽しく、ライブパートでは新曲2曲を交えて期待通りの高水準のパフォーマンスを披露。3周年を祝いに来たファンを、様々なアプローチで沸かせ、楽しませていた。本稿では、そのうち夜の部の模様をお届けする。

開演時間を迎えると、場内には「トキメキセンセーション!」のイントロが流れてふたり不在のまま冒頭フレーズの生歌が聴こえ出し、頭サビ後にはふたりが登場してのパフォーマンスがスタート。フロアにはタオルと2色のペンライトが思いっきり回り、Aメロでの「もえしー!」「みっくー!」のコールも大きく響く。2コーラス目ではふたりともお立ち台へと上がると、ソロを歌っていない側はそのお立ち台からフロアへと視線を送って手を振る。その後も距離感の近いパフォーマンスは続き、2サビ明けには伊藤が観客のすぐ近くまで行ってコミュニケーションをとる場面も見られた。
こうしてエネルギッシュかつキュートに、Pyxisの3歳のお誕生日パーティをスタートさせたふたり。今回は新曲「LONELY ALICE」にちなみ、衣装・世界観ともにアリスにちなんだイベントに。それぞれお立ち台に登って衣装を紹介していくが、白ウサギをイメージした豊田の衣装の話から、今回のふたりのスカートは少し動くとスカートの中に入れられた花が動く仕様という説明が。これには思わず伊藤も、しゃがんで「フー!」とテンションUP。また、その伊藤の衣装は帽子屋をイメージしたもので、ブルーのちっちゃなハットがかわいらしいポイントとなっていた。
そんななか、場内には「HAPPY BIRTHDAY」が流れてPyxisへのバースデーケーキが登場。記念撮影ののちに、昼の部に続いて仲睦まじくふたりでいちごをあーんし合う。ちなみにその後ケーキが退場した際には、なぜか謎の“ケーキさん”への「アンコール」が起こっていた。

さて、今回のイベントのメイン企画である対決は、2月の2ndワンマンでの対決コーナーのリベンジ戦。“ふたりのアリス すごろく対決!”に向けて、アリスの原作イラストをマスにしたすごろくのコースが用意されていく。準備中、意外とファンにアリスネタが刺さらないことを受けて、アリス大好きな伊藤が「読んだほうがいいよ、いい文学だから」と本気で薦める場面も。
そんなアリスの世界らしく、ストーリーテラーのチェシャ猫として、レギュラー番組「Pyxisのキラキラ大作戦!」でおなじみのセカンドショット社長・小泉氏が進行役として登場。Anniversary Party恒例の関係各社提供のプレゼントをかけた対決は、今回は各社のプレゼントをすごろくのマスごとに割当て、Pyxisは交互に引いたトランプの数字の数だけ進み、止まったマスでのチャレンジに成功すれば見事賞品ゲット……というルールとなっている。早速順番決めのじゃんけんに……とここで豊田が不意打ち。が、見事に負けてしまい伊藤が先攻に。お手本のような鮮やかすぎる展開である。
しかし伊藤、「『LONELY ALICE』のMV、3カット目に映っていたものは?」とのクイズに、展開を思い出しながら「お酒」と回答するも、正解は「ワイングラス」で惜しくも誤答でプレゼントゲットならず。続く豊田も、伊藤の持つかごに向けてのフリースローチャレンジ(不正なし)でチャレンジ数の3投とも失敗。ともになかなか賞品をゲットできない。しかし中盤にかけては成功が重なり、さらに勝者が必ず賞品をゲットできる“スロー徒競走”対決も敢行。両足を同時につかずに極力ゆっくり前へと進み、先に3歩目に到達した側が負け……というルール。開始前に「体幹を試されますね」と豊田が口にした通り、見た目以上にハードな勝負で、スタートから1歩目あたりまではいい勝負だったものの、徐々に差は開き始め、先に3歩を踏んでしまったのは豊田。伊藤が勝利を収めた。

そして中盤、オンキョー提供マスに伊藤が止まると、、オンキョーの担当者2名が大きなパネルを携え、ステージに登場。5月28日から、Pyxisとのコラボイヤホンが発売されることを告知する。昼の部ではそのイヤホンがこのマスの賞品だったが、夜の部はそのイヤホンを活用できるハイレゾプレイヤーをかけて、ふたりが協力する相性診断チャレンジ。トランプの各マークJ~K+JOKERの計13枚を相手のことを思いながらよく切り、引いたカードの組み合わせで相性を判定。60%以上でクリアとなる。なぜか「萌絵さんの楽屋がきれいになりますように(伊藤)」との愚痴も混じりつつ祈りを込めた結果、ふたりが引いたのは数字は違えど同じ色のカードということで相性70%。見事協力チャレンジをクリアした。
また、終盤には相手にひとつ賞品を奪われてしまうというトラップ・ドクロマスも存在するこのすごろく。まず最初に止まった豊田はなぜかウキウキ顔。実は豊田、「相手からひとつ奪える」マスと勘違いしていたようで、発覚時点で崩れ落ち、「(止まっちゃいけないとこだって)見たらわかるよ!『絶対食べちゃダメ』のマークだよ!」と伊藤に突っ込まれる場面も。そして伊藤がアリスのお茶会セットをゲット。しかしそんな伊藤も直後にドクロマスへ。ここで豊田はそのまま取り返すのではなく、クオカードの束に目をつけて奪取。そのまま先にゴールしたのは豊田。しかしゴール後の取りこぼし賞品の総取りクイズでも伊藤が正解し、賞品数的には伊藤のほうが多い結果となり、「どっちも勝った気持ちになれたね(豊田)」とコーナーを締めくくったのだった。

ここでPyxisはライブコーナーの準備のために一時降壇。その間にスタイルキューブの野口氏を招いての“Pyxisトップ会談”を開催。ふたりについての裏話をQ&A方式で語っていく……と思いきや、小泉氏からの1問目「女子力が高いのは?」の質問への「僕は高いですね」との返答から、なぜか野口社長のパーソナルな話題も。そちらも盛り上がりつつ、中盤以降は「事務所でテンションが低いのは?」という質問に「美来。萌絵のほうが高い。美来はわりとおとなしくて萌絵は『わーい』って感じ」と答えるなど、裏話もしっかり明かしてくれた。

そしてお待ちかねのライブコーナー。暗転の中ふたりが登場すると、まず披露したのはリリースを間近に控えていた新曲「LONELY ALICE」。豊田のイントロでのダンスのパワフルさと、Aメロでのオフボーカル時のダンスのかわいらしさとの切り替えが、序盤から視線をぐいっと引きつける。しかし伊藤も負けてはいない。サビでの、ふたりがボーカルを追いかけ合いながらステージ上を8の字に周回する場面では、歌いながらキラッキラの笑顔でファンに手を振り惹き付ける。そのボーカルの追いかけは、振り付けも相まって本当にじゃれ合っているかのように楽しそうで、終盤でのファルセットの声の重なりもきれい。それぞれの魅力と相性の良さ、両方を新曲においてもきっちり見せてくれた。

曲明けには、フルコーラスでもこの日初公開となった曲についての感想をファンに聞くと、ダンスのポイントについて解説。サビのお互いのまねっこポイントについて詳しく説明すると、話題はその新曲のカップリング曲「流れ星ハーモニー」へ。
こちらも今日が初歌唱披露となるナンバー。頭サビの伊藤の、透き通り具合と天性の声の具合とが絶妙なバランスで、“聴かせる”フレーズでリスナーを曲の世界へといざなってくれる。パフォーマンスの面では、1-Aメロは歌詞通り手をつないで歌い、Bメロ直前には笑顔で向き合う場面も。そういった近いやり取りも見せつつ、サビでは向き合って左右対称の振り付けも披露。このパフォーマンスの奥行きを感じさせる部分も、Pyxisならではの魅力だ。そのダンス、それぞれ個人に目を落としてみると、細かいところがピシピシときれいに見える伊藤に、ダイナミックな豊田と、直前の“トップ会談”で語られた性格がこんなところにも少しにじみ出ているようにも感じられた。
また、歌い終わって「変拍子が入ってきたり、聴く分にはナチュラルだけど歌うとトリッキー」と改めてこの曲を紹介した豊田。「インストも聴いてほしい!」とも語り、以前インタビューでも語ってくれたこの曲の難しさを感じ、よりこの曲を味わってほしいという想いを改めて伝えてくれた。

さて、くどいようだがこの日はPyxisの3歳のバースデーイベント。ということで3歳になり少しオトナになったPyxisが、大人びた情熱的なナンバー「Pinkie×Answer」を披露する。全体的に豊田のボーカルはここまでのどの曲よりも強く切なさを感じられるものとなっており、特に1-Aメロラストの鮮烈な切なさには、彼女のこの曲への、ひいてはこのパートへのこだわりが伝わってくるかのよう。一方伊藤がオトナ感を強く感じさせたのは、サビでの歌唱しながらの腰の振り。さらにDメロラストの三連符もきっちり乗りこなし、曲全体で表したオトナ感とかっこよさの両面を崩すことなく、最後までパフォーマンスしきっていった。
すると今度はガラリと雰囲気を変えて、明るくキラキラしたナンバー「Pop-up Dream」へ。この曲でふたりは、冒頭フレーズの細かいジャンプから高さ・タイミングともにピタリと揃えてくる。この曲では客席に背を向けて、速いテンポに合わせたキレキレのダンスをみせる場面もあり、「流れ星ハーモニー」同様に奥行きや全方位性を感じさせてくれた。加えてサビ明けでは今度は前後に並んでのコンビネーションもバッチリ。このふたり、最後まで細部にまでスキがない。

さて、楽しいイベントもそろそろ終演に近づき、ラストを前にふたりから今後への意気込みなどのメッセージが。
「インディーズからやってきてメジャーデビューもして。辛いことも乗り越えられたのは皆さんのおかげです。ありがとう!これからも萌絵さんとふたりで楽しく、まっすぐ進んでいきます!(伊藤)」「あっという間に3歳。でもいい意味で中身は全然変わってなくて、大きなケンカもないし。これって奇跡だと思います。そういう意味では姉妹というかもはや家族みたいな感じなので、何より美来にいちばん感謝しつつ、お客さんやスタッフの皆さんにも感謝して、これからも何周年と重ねていきたいです!(豊田)」

そしてラストに歌われたのはデビュー前に作られた、Pyxisはじまりの曲。ユニット名にちなんだ初めてのオリジナル曲「Jewel」だ。先ほどの想いいっぱいのMC後のこの曲というのは本当に胸に響くし、これを聴ける私たちも歌えているふたりも、みんな幸せ者なのではないか――そんな念が浮かんだ。実際フロアを見回せば、ファンの表情は幸せそのものだったし、ステージ上ふたりの笑顔も最高のきらめきを放っていたのだから、この感覚はあながち間違いではなかったのだろう。クライマックスでは、深く沈んで楽しくジャンプする伊藤に、高く思いっきり跳ね上がる豊田。ふたりそれぞれの楽しさと充実感が、そこからはうかがえた。

こうしてそれぞれの笑顔でラストナンバーを締めくくったふたり。観客全体への挨拶の際も、ファンへの投げキッスの合間に至近距離で互いに投げキッスしたりと仲睦まじい姿を見せると、最後に「今度はまたライブとして、みんなにいっぱい曲をお届けできるステージを用意できるようにがんばります!」と豊田が今後への意気を高らかに表明し、手をつなぎ上に掲げて「ありがとうございましたー!」と一礼。記念すべき3周年イベントを締めくくったのだった。

Pyxisはステージでもインタビューでも、いつでもその仲の良さが、何も言わずとも垣間見える稀有なユニット。しかしその関係を馴れ合いにせず、パフォーマンスに関して妥協せずに磨き上げるからこそ、この2色の宝石は輝き続けているのだろう。3周年のこのイベントを通過点にして、ふたりのきらめきはいったいどこまで増していくのか。そのパフォーマンスを次に目にできる日が、早くも楽しみで仕方がない。

Text By 須永兼次

“Pyxis 3rd Anniversary Party 2018”
2018.05.20@新宿BLAZE
【SET LIST】
M1.トキメキセンセーション!

☆企画コーナー

M2.LONELY ALICE
M3.流れ星ハーモニー
M4.Pinkie×Answer
M5.Pop-up Dream
M6.Jewel

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