渡部優衣2ndアルバム『vivid station』リリース記念インタビュー

「アイドルマスター ミリオンライブ!」横山奈緒役、『プリパラ』白玉みかん役などで注目を浴びる声優・渡部優衣。2016年6月に1stアルバム『FUN FAN VOX』でメジャー・デビューを果たしたゆいトンが、2枚のシングルを挟んで2ndアルバム『vivid station』を完成させた。このアルバムへ込めた想いを彼女に聞いた。

──2ndアルバムをリリースするにあたって、これまでの制作と気持ちの違いなどはありましたか?

渡部優衣 これまで1stアルバム『FUN FAN VOX』、シングル「夢のキセキ」「スペアミント」を出させていただいていますが、リリースごとに皆さんに新しい発見や成長を感じていただきたいと思っていて。毎回毎回ステップアップしているところをお見せして楽しんでいただきたいと思って制作しているので、今回もそこはかなり意識しましたね。

──『vivid station』というアルバムタイトルは渡部さんが考えられたのですか?

渡部 はい。電車に乗ってると、降りる駅によって景色が全然変わるじゃないですか。駅それぞれにいろんな色や景色がある。それって、楽曲も一緒だなと思って。曲によっていろんな世界観やテーマがあって、いろんな「渡部優衣」がいるなかで、その色鮮やかな曲たちを駅に見立てて、私が電車の運転手になって、皆さんをそれぞれの駅に連れて行くようなイメージです。

──リスナーが乗客なんですね。

渡部 そうです。そのいろんな景色を順々に一緒に観ていけたらなと思って付けました。

──どんな電車ですかね?

渡部 阪神電車?……嘘です(笑)。ローカルの電車ですかね。ちなみに私がいちばん好きな電車は阪急電車です。椅子の座り心地が日本でいちばんだと思っていて。

──なるほど……。

渡部 それからすごくマニアックなんですけど、阪急電車が通ったあとの線路の匂いも大好きなんです。

──どういう匂いなんですか?

渡部 うまく説明できないんですけど、小さい頃からいつも踏切とか駅とかで電車が通ったあとに漂う匂いが大好きで。電車が通ったあとの匂いをめっちゃ嗅いでしまうんです。地元に帰ってあの匂いを嗅ぐと安心します(笑)。

──地元の思い出って感じですね。ではまずアルバムリード曲の「アスナロ」についてお聞きしたいのですが、楽曲を受け取ったときの印象は?

渡部 すごく疾走感がある曲だなって思いました。1stアルバムのリード曲「Brightest story」や1stシングルの「夢のキセキ」とはまた違ったかっこよさがあって。疾走感の中にもどこか切なさも感じる曲だなと思いました。

──疾走感があって爽やかで、合いの手とかもかわいいっていう、「渡部優衣カラー」みたいなものが全体から漂ってくるような感じもしました。

渡部 そうですね。2ndシングルの「スペアミント」は初夏を感じさせる爽やかなかわいい曲でしたけど、今回の2ndアルバムは原点に返りながらも、さらにステップアップして、私らしさを強く表現できるようになってきたんじゃないかなって思います。

──1stアルバムに続いて、今回もいろんな渡部さんを見せていきたいと?

渡部 私自身いろんな表現をしていくのが楽しいので、これからも曲ごとにいろんなアプローチができたらなと思いますね。

──ではその「アスナロ」を歌ってみての印象はいかがでしたか?

渡部 この曲はいちばん最初にレコーディングしたんです。難しいところもあったんですけど、どこかすっと入ってくるというか。感情的には、伝えたい想いを乗せやすい曲だと思いながらレコーディングしました。この曲を作詞作曲してくださった谷口尚久さんがディレクションをしてくださったんですけど、初めてなのにすごく私のことを分かってくださっていて。とても優しい方で、私のやりやすいように気を使ってくださったので、楽しくレコーディングできました。谷口さんは、ほかにも何曲かディレクションしてくださると聞いていたので、よりこれからの作品作りが楽しみになるようなレコーディングでしたね。

──「アスナロ」は、明日に向けてのことを歌いながらも、ちょっと不安な気持ちも覗いてたりして。それも渡部さんのカラーなのかなと。

渡部 明るいネガティブなんです(笑)。

──歌詞で共感した部分などはありますか?

渡部 “友達とか仲間とか いろんな言い方してきて言いそびれてきた”って歌詞があるんですけど、たしかにちゃんと伝えたかったことを、いろんな場面で言いそびれてきたことがあるなって。でも仲間や友達って大切な存在だし、かけがえのないものだなって改めて感じましたね。

──「アスナロ」というタイトルには、どんなイメージがありましたか?

渡部 ドラマのタイトルとかで聞いたことはありましたけど、よくわからなかったので改めて調べました。そしたら、植物の名前ではあるけれど、「成長過程の」っていう意味合いもあって。自分の成長って、やっぱり自分がいちばんわかってるし、いろんな経験をして大きくなっていく……。この曲もそうですが、今回は全体的にポジティブな印象というか。いろんなポジティブな表現で背中を押してくれるような楽曲が多いアルバムになっているなって印象でしたね。

──「アスナロ」はMVも作られていますが、撮影はいかがでしたか?

渡部 MVは「今日の私と明日の私」がテーマだと監督さんから伺って。すごく悩んでいる内に秘めた想いもありつつ、自分を成長させるのも最終的には自分なのかなって。MVでは、屋内のシーンが悩んで内に籠っていたかつての自分で、屋外でのシーンが解き放たれた自分というイメージです。

──ビジュアルも今までにない感じですね。

渡部 なんてったっておでこを出してますからね(笑)。いつもは前髪を下ろしてるんですけど、今回は水色の衣装の方で少しおでこを出して、お姉さんっぽい印象にしたくて。今までにない表情も見せられたかと思います。

──印象を変えたいと思った理由もあったんですか?

渡部 今までと違うものを作っていきたいということで、試しにおでこを出してみたら、思いのほかいい感じだったので(笑)。

──出来上がりを観ていかがでしたか?

渡部 私自身カメラに映るのがあまり得意じゃなくて、「Brightest story」のMVのときは地蔵になってましたけど(笑)、今回は頑張ったんじゃないかと思います。髪が風に吹かれているシーンでは、スタッフさんがサーキュレーターで風を送ってくれて。メイキングをご覧いただければわかるかと思いますが、実は倍のテンポで音楽を流して収録しているんです。そうすると、元に戻したときにすごくゆっくり風が吹いているように見えるんですよ。ぜひ初回盤のBDでチェックしてほしいですね。

──ちなみに、今回の楽曲選びについては、どのように関わっていましたか?

渡部 基本的にはお任せしていたんですけど、桃井はるこさん作詞・作曲の「6th Breeze」と渡部チェルさん作・編曲の「ステップ」の2曲については、野球繋がりでおふたりと親交があったこともあり、私からお願いして楽曲を提供していただいたんです。

──桃井さんはヤクルトファンなんですよね?

渡部 はい。野球のイベントでご一緒してから仲良くさせていただいていて。お互いのチーム事情とかも話したりしています。私は元々桃井さんの曲や「げんしけん」のラジオを聴いていたので、不思議な感覚ではあるんですけど。

──その「6th BREEZE」は90年代のロボットアニメのような、アニソン感が強い曲ですね。

渡部 桃井さんらしいですよね。海外の方が好きそうなJ-POPやアニソンを意識して作ったともおっしゃってました。世界にも羽ばたいてほしいという想いも込めて、と。

──タイトルの意味も気になります。

渡部 桃井さんからは「第六感をぐっと覚醒させる風みたいな感じ。頑張ってる人が緊張感の中で前向きになれて、感覚が研ぎ澄まされるときってイメージです。……六甲おろしっていうのは内緒で(笑)」ってLINEをもらいました(笑)。

──やっぱり阪神ファンの渡部さんに向けて六甲おろしにも関係あったんですね(笑)。

渡部 「聴いてくれる人を励ませる、応援歌になってくれたらうれしいなと思って作りました」ともおっしゃってましたね。

──渡部チェルさんとはどういうきっかけで?

渡部 チェルさんはロッテファンなんですけど(笑)、「(アイドルマスター)シンデレラガールズ」の曲も作られていて、ヤクルトファンの松嵜 麗ちゃんを通じてお会いしました。野球好きのみんなで集まったりしてはいたんですけど、お仕事をしたことがなかったので、スタッフさんを通じてお願いしたら、快く引き受けてくださって。

──そのチェルさん楽曲「ステップ」の印象は?

渡部 「ステップ」のような本格的なバラードは歌ったことがなかったので、まさに新しい一歩(ステップ)を踏み出したような感じです。バラードだけどすごく前向きになれる、RPGの幕開けみたいな楽曲になっています。

──歌ってみていかがでしたか?

渡部 歌い慣れてないぶんすごく大変でしたし、難しかったです。でも新しい壁にぶつかっても、それを乗り越えるのが楽しいと思ってるので、これもひとつの試練だと思って。RPGを進めていくかのように、いろんなアプローチを試しながらレコーディングしていきました。

──試行錯誤もゲーム的に楽しんでいるんですね。今回のアルバムについては、初回盤BD収録の特典映像でも解説されているのでそちらを観ていただくとして。レコーディングで印象的な楽曲はありましたか?

渡部 「ユメ☆アドベンチャー」はすごく大変でした!あのパリピ感(笑)。私はなかなかはっちゃけられなくて、うまく乗れずにすごく苦戦しました。最後はもうどうにでもなれ!って思って。

──ちょっとヤケクソ感もありましたね(笑)。

渡部 大変でした(笑)。あとは谷口さんのディレクションでいろんな声を重ねたいとのことで、かわいい女の子や幼稚園児、お姉さんに男の子とか、いろんな声を混ぜて掛け声を作っています。

──「sensing」もちょっと新しい感じがしました。

渡部 この曲は、20曲近くあった候補曲の中から、デモを聴いて私が選ばせていただきました。世界観が広がっていく感じがあってとても耳に残って。ノスタルジックで不思議な感じもあって素敵な曲です。「sensing」は「感じている」とか「通じてる」って意味なんですけど、KOHさんがファンの方と私の未来をこれからも一緒に作っていきたいっていう気持ちを歌詞に込めてくださった曲ですね。

──「joystick」もKOHさんの楽曲ですね。

渡部 ジョイスティックってゲームのコントローラーなんですけど、これは、男の子のことをコントロールしたいって思ってる女の子の歌なんですよ。自分がコントロールして男の子に振り向いてほしいっていう片想いの歌で。レバーをカチャカチャ操作してるけど思い通りにはいかないっていう、そんなもどかしさを描いた曲ですね。

──曲順は渡部さんが考えたんですか?

渡部 はい。今回は曲順も私が決めさせていただいたんですけど、シングル曲の「夢のキセキ」と「スペアミント」をどこに持ってくるかはすごく悩みましたね。まず「アスナロ」はリード曲としてこのアルバムの顔になる曲でもあったので1曲目に持ってきて。あと6曲目は「6th BREEZE」に決めてました(笑)。それ以外はいろいろ入れ替えて決めていったんですけど、打順を考えているようで楽しかったです(笑)。アルバムだとバラードを最後に持ってくることが多いと思うんですけど、私の中で、このアルバムがバラードで終わるのがピンと来なくて「ステップ」はラスト前に。最後の「JUMPER」は、みんなで終点についてゴールテープを切るようなイメージ。でもそこが終わりじゃなくて、改札を抜ければまた知らない世界が広がっていて……。先にはいろんな未来が待っていて、これからもみんなと一緒に進んでいこうよという意味を込めています。

──アルバムリリースの後は、バースデーライブが控えていますね。最後にそのライブへの意気込みをお願いします。

渡部 12月2日に新宿BLAZEでバースデーライブをやらせていただきます。皆さんには体力をつけて挑んでいただきつつ、歳を重ねたぶん、さらにレベルアップした渡部優衣をお届けできたらなと思いますので、皆さん足を運んでいただけたらうれしいです。

Interview by 中里キリ
Text By リスアニ!編集部


●リリース情報
渡部優衣 2nd アルバム
『vivid station』
11月1日発売

【初回生産限定盤(CD+Blu-ray)】

品番:TKCA-74591
価格:¥4,167+税

【通常盤(CD)】

品番:TKCA-74592
価格:¥3,000+税

<CD>
1. アスナロ
2. 湾岸ヴィーナス
3. DAYBREAK
4. 夢のキセキ
5. sensing
6. 6th Breeze
7. ユメ☆アドベンチャー
8. joystick
9. スペアミント
10. ステップ
11. JUMPER

<Blu-ray>
1. アスナロ (Music Video)
2. スペアミント (Music Video)
3. 夢のキセキ (Music Video)
4. 全曲解説&メイキング (Bonus Movie)

●ライブ情報
渡部優衣3rd Live「渡部優衣FUN FAN BIRTHDAY 2017」
2017年12月2日 (土)新宿BLAZE
<1部> 14:00 開場/14:30 開演
<2部> 18:00 開場/18:30 開演
チケット:¥5,800 (税込) ※ドリンク別

“渡部優衣 FUN FAN BIRTHDAY PARTY”
2017年12月3日 (日) ホテルサンルート有明
12:30 開場/13:00 開演
チケット:¥7,800 (税込) ※全席指定 / ブッフェ料理+1ドリンク / オリジナル出荷札付)

関連リンク

この記事に関するキーワード

この記事を書いた人