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2017.10.16

新キャストも発表!「TVアニメーションシリーズ『LOST SONG』~序曲~」イベントレポート

新キャストも発表!「TVアニメーションシリーズ『LOST SONG』~序曲~」イベントレポート

鈴木このみと田村ゆかりのW主演で注目を集めるTVアニメ『LOST SONG』のイベント「TVアニメーションシリーズ『LOST SONG』~序曲~」が、9月23日に東京・ベルサール新宿セントラルパークにて開催。主演の2人に加えて豪華なサプライズゲストが登壇し、さまざまな最新情報が解禁となった同イベントのレポートをお届けする。

『LOST SONG』は、LIDEN FILMSとドワンゴの共同制作で届けられる、2018年に放送予定のオリジナルアニメ。辺境の村に住む食いしん坊で元気な女の子・リン役を演じるのは、今作で声優に初挑戦するアニソンシンガーの鈴木このみ。そして王宮に住まう歌姫・フィーニス役を田村ゆかりが演じる。今回のイベントでは、彼女たち主演の脇を固めるメインキャストが初解禁となり、そのうち吟遊詩人のポニー・グッドライト役のたかはし智秋、天才的な音楽の才能を持つモニカ・ルックス役の芹澤 優がサプライズで登壇。さらに、原作・監督・脚本の3役を務める森田と純平、楽曲の作詞を手掛ける畑 亜貴、音楽の白戸佑輔もステージに上がり、思わぬゲストの登場に会場からは歓喜の声が上がった。

まずは司会に自己紹介と併せて〈最近食べたおいしかったもの〉の発表を促され、鈴木は油そば、田村はオリジンののり弁と答えるなか、たかはしは「メンズ……だったらいいなあ(笑)」と発言。「素敵なメンズからの連絡待ってるわぁ」と客席にセクシーアピールをして喝采を浴びる。そして監督が作品を制作することとなった経緯の説明へ。基本は〈壮大なもの〉〈歌が入っている〉というザックリしたオーダーを受けてフワッと始まったとのことで、そこから監督みずから作品の世界観や綿密な設定を作り込んでいったのだという。さらにまだキャストにも明かせないさまざまな仕掛けがあるとのことで、現場も今後の展開に想像を巡らせながらアフレコを行っているという。

さらに、キャラクター原案の福田知則(『ROBOTICS;NOTES』ほか)、メインキャラクターデザインの金子志津枝(劇場版『ドラえもん』シリーズほか)、背景美術のでほぎゃらりー(『メアリと魔女の花』ほか)、美術監督の大久保錦一(『TIGER & BUNNY』ほか)らスタッフ陣の説明へ。初監督作品にして豪華スタッフの力を借りることができたことについて監督は「みなさんに熱い思いをぶつけて企画を説明したら、おもしろがっていただいて。本当にうれしさしかないです」と感謝の言葉を述べる。

キャラクター紹介のコーナーでは、たかはしが自身の演じるポニーそのままのイメージの格好をしてきたことが話題に。胸元の開いたシャツに青のジャケット、ショートパンツなど、似ている私物を集めてみたらかなり完成度の高いコスプレになってしまったという。そのそっくりぶりゆえか、ポニーの〈彼女の前で年齢や結婚の話をするとブチ切れる〉〈本作品のセクシー担当〉といった設定が読み上げられると、会場からは笑いが。たかはしも「もう設定が悪口ですもんね(笑)」とツッコミを入れる。

また、芹澤演じるモニカはモノマネが得意とのことで、監督が「これは芹澤さんにピッタリな役だなと思って」と突然の無茶ぶりをし、これに対して芹澤が「元気ですか!」と無理やり絞り出したようなモノマネで自爆する一幕も。

鈴木は自身の演じるリンについて「まっすぐなところがいちばん魅力的だと思うので、そこは大事に演じていきたいと思っています。歌が大好きなところは私と似てますし、食いしん坊なところもすごく似ていると思います」とコメント。田村はフィーニスと自身の似てるところについて「引きこもり、17歳、お姫様」と挙げていって会場の笑いを誘う。また、たかはしはオーディションにて声の演技のみでポニー役に選ばれたことに触れ、見た目のシンクロ具合とは関係なく自分をポニー役に抜擢した監督の嗅覚を絶賛。モニカ役の芹澤は「ここまでおとなしい感じの子はアニメーションでは演じたことがなかったので、毎週やってて新鮮だなと思います」と語るも、その後にこれから発表されるキャストを先に言ってしまい、罰ゲーム(?)としてまたもモノマネをするはめに。果敢にドラえもんのモノマネを披露するも田村や監督にダメ出しを食らい、「無理なんです!頑張ります!」と反省していた。

そしてキャストの発表では、久野美咲、瀬戸麻沙美、山下誠一郎といった錚々たる名前が並ぶなか、茅野愛衣がコルテ役とメル役の2役を演じることに注目が集まる。キャスト陣もこれの意味するところをまだ知らないとのことで、ここに監督が言う仕掛けのひとつが隠されているのかもしれない。また、改めて声優初挑戦について聞かれた鈴木は「歌だとメロディーとかテンポが決まってるんですけど、演技はそれが決まってないので、すごく難しいなと思いながら日々挑戦しています」と語る。さらに<……>といった息だけで演技をする箇所には苦戦しており、アニメのそういうシーンばかりを見て研究していることを告白。アフレコ現場では、その<……>の演技で悩んでる鈴木を見かねた茅野が、キャラクターがどういう感情で<……>となっているのかを台本に書き入れるようにアドバイスしたというエピソードも紹介された。

続いては監督がこの日のために制作したという特別映像が公開。キャスト陣も初めて見たというこの映像には、田村も「もっと見たいなって思いました。すごい引き込まれてパッと終わっちゃったから、うまいことやりおったなって(笑)」と絶賛する。なかでもリンとフィーニスが仮面を付けたオーケストラの演奏をバックに歌うシーンは他のキャストも気になったようで、芹澤が「あの仮面のオーケストラは誰ですか?」と質問すると、監督は「あれはモブですね」と切り返して会場は爆笑。監督の飄々とした態度はきっと現場での雰囲気そのままなのだろう、キャストらとの笑顔の絶えないトークから『LOST SONG』チームの仲の良さが伝わってくる。

さらに特別映像では、鈴木このみが歌うオープニング・テーマ「歌えばそこに君がいるから」の情報も解禁。この曲の作曲/編曲は白戸佑輔、そして歌詞は鈴木と畑亜貴の共同作詞となる。鈴木は歌詞の内容について「リンちゃんと自分にとって歌は大事な存在だと思うんですけど、その歌が夢を叶えるためのものだったのが、たくさんの人たちと出会って、人のために歌いたいと思うようになって。(歌うことが)憧れから使命感に変わっているので、そこを大事に描きたいと思いました」とコメント。畑は「作詞には大事なことがふたつあるんです。それはまず〈何を伝えたいのか〉、そしてそれを〈どう伝えるのか〉ということです」と語り、〈何を伝えたいのか〉という部分は鈴木、〈どう伝えるのか〉というテクニック的な部分は自分が担当したことを説明する。さらに畑は「(鈴木が詞を)書こうとして机に向かっているところがおもしろかったです」「それを見ながら〈人って作詞するとき悩むんだ〉って思いました」と天才ぶりを示す発言を行い、客席からはどよめきの声と共に拍手が巻き起こった。

続いてこのアニメの肝のひとつである〈歌〉の話題へ。監督いわく作中にはかなりの数の楽曲が登場し、しかもキャラクターたちが「めちゃくちゃ歌う」とのこと。さらに曲で使用する楽器についても相当のこだわりを持って選んでおり、白戸は「この作品の世界観だとエレキギターがジャーンという感じは合わないじゃないですか。なのでこの世界観に合う楽器を自分で研究しながら探しました」と語る。また、監督は歌そのものにも、楽曲、メロディー、歌詞のそれぞれに仕掛けを施していることを明かし、それが最後には驚くような展開になると説明。なんでも最初に音楽プロデューサーに相談した段階では無理と断られた難度のアイデアだったらしく、それをある程度揉み直してなんとか実現にこぎつけたという。畑をして「私はおもしろいけど、白戸さんが死ぬなって思って(笑)。まあ彼の屍を乗り越えて頑張ろうかなって思います」と言わしめるほどの仕掛けのようなので、期待が高まるところだ。

また、通常の楽曲のレコーディングにおいては、楽器ごとにスタジオに入って録音するケースが多いが、今回はコンサートホールでのオーケストラ録音を決行。ホールの響きを重視した迫力のサウンドで、絵に負けない音作りを試みているという。演奏に参加したミュージシャンも、その筋ではレジェンドクラスのプレイヤーを揃えたとのことで、音楽面でのこだわりも相当なものになっている様子だ。

最後は、『LOST SONG』の公式サイトおよびツイッターにて、ファンやフォロワーに呼びかける際の呼び方をみんなで決めることに。客席からは〈モブ〉という意見が飛ぶなか、登壇者たちも大喜利スタイルでアイデアを出し合うことに。鈴木は「リンちゃんが村育ちなので〈村人〉」、田村は「正直なんでもいいなって感じですけど(笑)……じゃあ〈仮面〉で」と答える。たかはしからは〈王都民〉という意見が出るも、監督から「若干〈王国民〉と被りますよね(笑)」とツッコミが入り、田村が「あんまりよろしくないですねー(笑)」とダメ出し。芹澤は〈モニカ好き好きーズ〉と発表して失笑を買い、畑は「〈民〉はかわいいから『LOST SONG』から取って〈ロッソン民〉」、白戸は〈ロストソンガー〉とアイデアが出揃ったところで、そのなかから観客の拍手がいちばん大きかったもので決めることに。司会が一つひとつ読み上げて拍手の大きさを確かめていくなか、田村の〈仮面〉というアイデアではまさかの拍手がゼロ!田村も「エッ!ウソでしょ!私のこと見えてる!?」と慌てふためき、会場からは笑いが巻き起こる。さらに芹澤の〈モニカ好き好きーズ〉に大きめの拍手が起こり「違う違う!みんな無茶してる」と本人が突っ込む事態に。結局〈モブ〉にいちばんの拍手が集まり、そのままだとあんまりだということで、スタッフが検討して後日発表するということでまとまった。

最後は登壇者がひとりずつ挨拶。田村は「まさか自分のライブのグッズを着けてる人たちが、〈モニカ好き好きーズ〉のときにめちゃくちゃ拍手をするとは思いもよらず、これがDDってやつだなと思いました(笑)」とサービスたっぷりに笑いを提供。鈴木は「このあとにですか(笑)」とひるみつつ、「今回初めて声優に挑戦させていただくということで、すごくドキドキな気持ちもあるんですけど、私自身もとっても放送が楽しみになりました。2018年の放送をよろしくお願いします!」と語る。ラストは監督が「『LOST SONG』は1話から12話までの想定なんですが、全部見ると得しかしない作品にしていくので、ぜひ楽しみにしていてください」と締め括り。来場者の胸に多くの期待を残して、イベントは幕を閉じた。

Text By 北野 創


●作品情報
オリジナルTVアニメーションシリーズ「LOST SONG」

2018年 TV放送開始 Netflixにて先行配信

【キャスト】
リン:鈴木このみ
フィーニス:田村ゆかり
アル:久野美咲
ポニー・グッドライト:たかはし智秋
ヘンリー・レオボルト:山下誠一郎
アリュー・ルックス:瀬戸麻沙美
モニカ・ルックス:芹澤優
コルテ/メル:茅野愛衣
バズラ・ベアモルス:小山剛志
ルード・ベルンシュタイン4世:鈴木裕斗
ドクター・ヴァイゼン:小形満
タルジア・ホークレイ:糸博

【OP情報】
オープニングテーマ曲『歌えばそこに君がいるから』
作詞:鈴木このみ・畑 亜貴
作曲・編曲:白戸佑輔
歌唱:鈴木このみ

【スタッフ】
原作・監督・脚本:森田と純平(MAGES.)
キャラクター原案:福田知則(MAGES.)
アニメーションファシリテーター:櫻井親良
メインキャラクターデザイン:金子志津枝
サブキャラクターデザイン:原修一・藤澤俊幸
デザインワークス:バーンストーム・デザインラボ
美術監督:大久保錦一
背景美術:でほぎゃらりー
色彩設計:大西峰代
撮影監督:山本弥芳
作詞:畑 亜貴
音楽:白戸佑輔
音楽制作:5pb.Records
制作:LIDENFILMS×ドワンゴ(共同制作)

<ストーリー>
田村ゆかり、鈴木このみ、W主演で描くオリジナル王道ファンタジー。
緑豊かな辺境の村に住むリンはちょっと食いしん坊で元気な女の子。一方、華やかな王都の歌姫・フィーニスは王宮の奥深く、孤独な毎日を過ごしている。2人には他の人間にはない、特別な力がある。傷を癒し、水を作り出し、風を起こす…さまざまな奇跡を生む“歌”を歌うことができるのだ。…運命は、歌の力を持つ2人を、それぞれ過酷な旅へ誘う。戦争の影が王国を覆いつくすと奇跡の歌の輝きさえ血の色に染まってゆく。愛する者たちの命が奪われ声なき悲鳴が石牢に響く。2人の運命が交わり、最後に歌われる歌は絶望か、希望か、それとも…

(C)MAGES.

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