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INTERVIEW

2016.12.07

早くも1stアルバムが完成!『THAT’S A FACT!』リリース記念 Mia REGINAロング・インタビュー!

早くも1stアルバムが完成!『THAT’S A FACT!』リリース記念 Mia REGINAロング・インタビュー!

8月に「ETERNALエクスプローラー」でデビューしたMia REGINAが、12月7日に1stアルバム『THAT’S A FACT!』を発売する。12月24日には初のワンマンライブも開催する彼女たちに話を聞いた。

――1stアルバムの制作を決めたのはどのぐらいの時期だったんでしょうか?

霧島若歌 構想自体はデビューが決まったくらいの時期からあって、早い段階で「アルバムを出したい」というお話をしていたんですよ。タイアップが2曲続いて「Mia REGINAってどういう人たちなんだろう」とみなさん思っているところで、「こういう人たちなんだよ」ということを表現するために、アルバムに自分たちの好きなことを詰め込みました。

ささかまリス子 デビュー曲「ETERNALエクスプローラー」のカップリング曲をどれにしようか決めるときに、「この曲はアルバムの方がいいかもね」みたいな話をしていたくらい、最初のころから構想はありました。

――アルバムが完成してみての、今のお気持ちはいかがですか?

霧島 「やっとこれでライブが沢山できる!」という気持ちです。バラエティ豊かな曲ができたので、今までは「個性豊かな3人です」とただ単に言っていたのが、本当なんだなと分かっていただけると思います。

上花楓裏 私も初めてのアルバムができて、ライブがすごく楽しみですね。3人の個性が詰まっているので、聴いていただけたらきっと私たちMia REGINAのことが色々わかっていただけると思います。

――『THAT’S A FACT!』というアルバムのタイトルは、どういった意味合いを込められたのでしょうか?

ささかま 『THAT’S A FACT!』は「本当だぜ!」「マジだぜ!」というような意味があります。デビューシングルのインタビューでは「デビューが決まったときは嘘かと思いました」と言ってたんですが、そこからシングルを2枚出し、アルバムを出すよと言われて、やっと「これは本当のことなんだ」と思えるようになりました(笑)。

――デビューから半年、このアルバムでようやく実感が湧いてきたということですね。

霧島 「夢見ていたアニソンの世界にようやく飛び込めたけど、本当なの?」みたいに実感がなかなか出て来なくて、それは私たち自身もそうだしお客さんもそうだったと思うんですが、これでようやくひとつの形になったなと思います。

――表題曲「THAT’S A FACT! ~千里の道も一歩から~」は、MONACAの田中秀和さんが作編曲ということでファンにはうれしい共演となっています。

霧島 やっぱりこれまで私たちの活動と共に歩んできた作品である『アイカツ!』でお世話になっていた田中さんにお願いしようというお話はアルバム制作初期から出ていて、Mia REGINAにどんな曲を書いてくださるのか楽しみだったんですよ。そうしたらすごくファンキーで楽しい楽曲になって。

――1stアルバムの表題曲として、ライブ映えしそうな速い曲でなく、こういうテンポのファンクが来るのは不思議な感じですね。

ささかま 「Mia REGINAだよー」という感じの、イメージソング的なポジションなのかなと思うんですよ。「皆でライブを盛り上げるぞー!」というよりかは、「初めまして、Mia REGINAとはこういう人たちです」みたいなものが詰まった感じです。

――作詞はリス子さんということで、どんな風に書かれていきましたか?

ささかま 曲をいただいてからどんな歌詞にしようかと思って、Mia REGINAらしさのあるテーマソングとして、「Mia REGINAが始まって、これからも続いていきますよ」という想いを込めています。インタビューをしていただいたときのコメントを散りばめたりしていて、例えば「アニソンを千曲歌う」ことが目標と言っているので、「千」は入れたいなと思って、曲の方には「千里の道も一歩から」という副題が付いています。
――曲自体の構成も多様で、2コーラス目にはラップが入ったりして。

ささかま そうですね。ここでラップが来るとは思わなかったです。最初にいただいたデモでは低い音で歌メロが入っていて「低く歌うってこと?いや違うでしょ」と思いながら、これはたぶんラップが入るとしっくりくるし歌詞もうまく乗るかな?ということでラップにしました。

――言葉を出していくのは大変でしたか?

ささかま ……でも、あんまり大したこと言ってないんです(笑)。結構簡単な言葉を使って難しくしないようにはしたんですが、私の頭の中がゴッチャゴチャなので、謎の言葉が突然出てきたりすると思います。歌詞を見る人も聞く人もなんだこれって思うかも。

霧島 田中さんも最初に歌詞を見たときに、「変だと思った」って言ってたね(笑)。

ささかま 田中さんに「変なのって思われたら嫌だったんですよ」って言ったら、「変だなって思いましたよ」って言われました。ショック(笑)。

――(笑)Mia REGINAの名前の由来が入っていたりグッと来るラップだと思います。合いの手や、終盤にはゴスペル的なコーラスもあって要素の多い楽曲ですが、レコーディングはいかがでしたか?

ささかま めっちゃ大変でした(笑)。ディレクションの途中で、最初の状態から全く別のものにどんどん変わっていったんですよ。例えば「このメロディーをサブメロディーにして、メインメロディーを違うものにしよう」とか、その場で田中さんもディレクターさんも私も、「ここのメロディーはどれがいいと思う?」「じゃあこうしよう」とみるみる曲が変わっていきました。頭の回転が追い付くか不安になりながら、ヒヤヒヤしながら録りましたね。

霧島 ”THAT’S A FACT!”というコーラスも「そういえば間奏がちょっと寂しいなあ」とは思っていたんですけど、ディレクターさんが突然「ここに「THAT’S A FACT!」という言葉を入れよう」と提案してくれたんですよ。急にやることになって、でも入れてみたら確かにしっくり来るし、すごく賑やかになったんですよね。「ガヤが入った」みたいな(笑)。

ささかま 「英語で「ふんふんふんふんふ~ん♪」ってコーラスを入れたいから歌詞ちょっと付けて」と言われて、「Thousand Milesにしましょう!」みたいに、歌詞もその場で作っていきました。

上花 リス子の次が私のレコーディングの番だったんですが、スタジオに行ったら「ここがこうなって、ここがこうなって」と言われて「もらって聴きながら来た曲とまったく違う!」とびっくりしました(笑)。

――レコーディングには時間が掛かったのでしょうか?

ささかま 深夜までかかりました。私が最初に録って「こういう風にする」って方向性を決めたあとも、ずっとふたりのレコーディングを聴いていました。全員分の歌を繋いだあとに「THAT’S A FACT!」というコーラスを録ったので、結構長丁場になりましたね。

――その甲斐あってか、かなりの大作になっていると思います。

霧島 はい、かなり総力を結集した感じになっています。ギターは山本陽介さんが弾いてくださっているんですよ。

ささかま ベースは田辺トシノさんが弾いてくださっていたり、皆さんの力を結集して「これぞMia REGINA」という曲に仕上がりました。

――田中さんからのディレクションで印象に残ったものはありますか?

ささかま 田中さんは、即座に対応してメロディーを作るのがすごいなと思いました。”眠れないものですねぇ”の伸ばすところは上にいくメロディーだけだったのが、「ここの主旋律を変えたい」と下にいくメロディーを作ってその場で歌ってくれたり、歌詞に合わせてリズムがはまりやすいようにして、その場で歌ってくれて「これにしましょう」と決まっていったりと、田中さんの歌を聴きながらのレコーディングでしたね(笑)。

霧島 どういう方向性で歌っていこうか決めるときに、格好よく歌うのかかわいく歌うのか考えていたんですが、ディレクションのときに「ラップのところはおネエみたいな感じで」とか言われたり(笑)、「鼻に掛かったみたいな感じで歌って」とか、パートごとにディレクションに合わせてやっていました。収録した段階では上手くいくのかとちょっと半信半疑になりながら歌っていたんですが、実際3人揃ったものを聴いてみたら全然違和感がなかったです。

――声も使い方もパートによって違いますよね。この曲がライブでどう披露されるのか楽しみですね。

ささかま 今MVを制作中なんですが、すごくコミカルな振り付けがあって、ライブではそれをお客さんみんなと一緒にやれたら面白いですね。

上花 きっと皆もMVを見て、練習してきてくれると思います(笑)。

ささかま 面白くなりそう!

――M3「無敵乙女化プログレス」は、畑 亜貴さん作詞で。

霧島 最初に「作詞が畑さんで、こういう歌詞になりました」と送られてきたときに、「なんだろうこの歌詞は、すごいな」と思いました。でも実際に歌ってみるとスラスラと歌えて、音に言葉が乗りやすいというか。実際に歌ってみるとすごく楽しいし、1曲つるっと歌えちゃうのがすごいと思いました。

上花 なんか言葉が頭に残る感じです。

――Mia REGINAの旅立ちを、進化に例えて歌詞にしてくれているという印象ですが、端々で胸にぐさっと来るような強い言葉が使われていますね。

ささかま 「呪い」とか(笑)。

霧島 私たちのことをお伝えして「こういう子たちなんだけど、歌詞を書いてください」とお願いしたということなんですが、それで出てきた歌詞がこれだったので「こんな風に思われてるのか!?」と思いました(笑)。でも「万能感はいわゆるハッタリです」とかわかるなと思う部分もあって、偉そうにしてるけど虚勢を張ってるところもあったりするのが伝わっちゃってるのかなって(笑)。「自分たちがずっと願ってきた夢の世界に飛び込んだぞ、進化したぞ」と思いつつ願いが強すぎて”呪い”になっちゃったという。

――でも”叶えばいいじゃない”と希望も含みつつ、良い歌詞ですね。歌入れのときに印象に残ったことなどはありますか?

上花 この曲は歌っていて楽しかったですね。掛け合いも結構あるので、「にゃんこだ~」とか言いながら楽しく録っていました(笑)。

ささかま かわいく歌おうとは思っていたんですけど、実際に歌ってみると歌詞が力強いことに歌いながらどんどん気付いていったんですよ。格好いいめに歌った方がいいかもと思って、特に落ちサビはめっちゃ格好良く歌いましたね。”進化系//ニャンキーへとMorphing”のところとか。

霧島 ”万能感はいわゆるハッタリです”の辺りは巻き舌になったりしてますね。

ささかま 「にゃんことか言ってるけど」と思いながら力強く歌っていきました(笑)。

――その辺りが「無敵乙女」たる所以なのかもしれませんね。

ささかま 無敵だからいいのか(笑)。

霧島 最初この曲を録ったときに「試しに頭から最後までつるっと歌ってみましょう」ということになって1回歌ったら、ディレクターの方に「なんか仕上がってるんで、今のでもう良い気がします」と言われました(笑)。「今のめっちゃ良かったんでもう完成されてる気がするんですけど、とはいえもう1回歌ってみましょう」と。

――声質的に歌いやすかったのもあるかと思います。掛け合いもしやすいライブ仕様の曲という感じで、ライブで披露されるのが楽しみです。M4は若歌さんソロ曲で作詞も手掛ける「ambivalent future」ですね。

霧島 私は元からデジタルポップな楽曲が好きで、こういう曲が欲しいというのをお願いして、この曲ができました。

――Arte Refactの本多友紀さんが作編曲で、ちょっとロボットアニメの主題歌感もありつつ。

霧島 本当にアニメのOPテーマにありそうな楽曲ですよね。歌詞では「向かう未来が幸せでも困難な道でも、自分らしく笑顔で突き進んで行こう」という気持ちを込めて書きました。

――新たな決意表明でありつつ、歌もサビではハリのある音域が出ていて「らしいな」と思いながら聴いていました。レコーディングはいかがでしたか?

霧島 最初はもうちょっと音が低かったんですけど音を半音上げてみることになって、「出そうと思えばもうちょっと高い音も出るんじゃない?」と(笑)。実際歌っいて楽しくて、伸びやかに伸び伸びと歌えたなと思います。

――作詞やソロ曲というのはこれまでもあったと思いますが、Mia REGINAのアルバムに収録されるものとして心構えなどはありましたか?

霧島 私は歌詞を書くと、結構ネガティブな言葉が多くなってしまうんですよ。前向きに見せてるんだけど、よくよく読み解くとちょっと後ろ向きみたいな歌詞になってしまって。なのでこの曲ではとにかく前向きを心掛けました。明るい気持ちで書きましたね(笑)。ちょっと後ろ向きな言葉も少しは散りばめたんですけど、それも全部かき消すような言葉を使って「前向きでしかない」「不安を抱いても、笑顔で突き進めば大丈夫」という気持ちで書いています。

――おふたりはこの曲を聴いていかがでしたか?

上花 ぽいなって(笑)。

ささかま 「あれ、元から持ってた?」くらいのね(笑)。

上花 すごくナチュラルに入ってきましたね。

霧島 今までの私のルーツにすごく近い曲だと思うので、たぶんみんな「今までにこの曲歌ったことなかった?」ってなるんですよね(笑)。それを進化させての今の私、という楽曲になっているかなと思います。

――M5に2ndシングル「蝶結びアミュレット」ということで、今回のアルバムの曲順はどんな風に決めていきましたか?

ささかま 曲順は全部みんなで決めました。

霧島 「蝶結びアミュレット」と、1stシングルのカップリングだった「ラブリーデイ」、「ETERNALエクスプローラー」の3曲は入れようと決まっていたんですけど、最初はそれをどこに入れ込むかというのが課題でしたね。シングル表題曲は2曲まとめて最後に入れるのが良いんじゃないかとか話していたんですが、やっぱり今まであるタイアップ曲も含めて1枚のアルバムとして成立させたいなと思ったんですよ。

ささかま 5曲目の「待ってたー!」というタイミングで「蝶結びアミュレット」を持って来れたかなと思います。

――曲調もM4「ambivalent future」とArte Refactさんの作編曲繋がりでよく考えられているなと思います。

霧島 このままライブをやっても成立するだろうなという感じですよね。ライブのセットリストはまた全然違うものに変えたいなと思っていますが、そういう部分も意識しています。

ささかま 楓裏曲はバラードなので、どうしようというのはありましたね。

上花 そうそう。どこに入れようか悩みました。

霧島 「まったりし過ぎちゃうかな、ここ」とか、色々調整しました。

――M6「ギミギミ☆greedy」は、若歌さんとリス子さんのデュエット曲。3人組ユニットでデュエットがアルバムに入ってくるのは面白いですね。

ささかま デュエットソングが入るというのは、私たちもびっくりでした。ソロ曲が入るのは「良いんですか? やったー!」と思ったんですけど、デュエットが入るのは意外でしたね。

霧島 そっか、そういうこともできるのかと思いましたね。

――以前のインタビューで「組み合わせ次第でいろいろな面が見せられる」と仰っていましたが、まさにそういう印象です。曲のコンセプトはどう決められましたか?

ささかま ”若歌リス曲”はどんなものが良いかと話し合ったときに、すぐに意見が一致したんですよ。

霧島 「90年代アニソン」で!(笑)

ささかま 女の子ふたりが主役のアニメのアニソン、というイメージがまず浮かびました。

霧島 関係性として掛け合いでふたりの女の子主人公がバチバチバトルする楽曲も良いなと思ったんですけど、私たちふたりはお互い自己主張が強くて、ライブでもステージの際までグイグイ前に出るタイプなので。

ささかま 落ちそうになるくらいにね(笑)。

霧島 お互いがどんどん前に出て、「私が主役!」「いや私が主役!」「世界は私たちを中心に回っているんだ」と強気に張り合う楽曲になりました。

――歌詞を見ても”女の子最強感”といいますか、若歌さんの作詞ですがカタカナ英語が沢山でてくるのが印象的です。

霧島 英単語をカタカナにすることによって「頭良さそうに見えて実はバカ」みたいな感じを出したいなと思ったんですよ(笑)。「よくわかんないけどカタカナ使っちゃお」みたいな。

――歌ってみていかがでしたか?

ささかま これはもう、アニメの感じを想像しました。ちょっと古めかしい感じの楽曲だと思っていて、私も「声が古い」とよく言われるので歌いやすく楽しく歌えました。

――実際に楽しげに歌っている感じが、聴いていても見えてくるようです。レコーディングはどういった順序で行われたのでしょうか?

霧島 私が先に録って、その後にリス子という順番でした。リス子のレコーディングのときに私もいて、見ながら「ここはリス子の方が合うな」とかパート分けを考えたりしましたね。「もっとマーベラスな感じに!」「もっとシャイニーな感じを出して!」みたいな、よくわからない茶々も入れました(笑)。「ギミギミ」も「greedy」も貪欲的な意味合いなので、「とにかく欲張りで前に出たがるふたり」というイメージです。歌詞を書くときもリス子のことを頭に入れて、「リス子だったらこういう言い回しをするかな」とか「こういう言い回しをしたらリス子に合いそう」とかを考えて、それが自分にも合うかどうかを脳内で精査しましたね。

――よく知る中で声質も分かっているからこその歌詞になっているんですね。M7「with a wish」は楓裏さん作詞のソロ曲になります。

上花 最初に「私はバラードが好きなんで、バラードが歌いたいです」と言って作っていただきました。「悲しい、冬に似合うバラードを」と(笑)。

――発注の段階から「悲しい歌」だったんですね。最初に聴いた印象だとハープシコードの音色だったりでちょっと明るいバラードに聴こえたんですが、歌詞を見ながら聴くと、結構グサっと来るラブソングになっていますよね。

霧島 通称「悲しい恋の歌」だったね(笑)。

上花 「「悲しい恋の歌」できあがりました」って連絡がきたよね(笑)。

霧島 そういうタイトルなのかと思ったら違ったっていう(笑)。

――(笑)そういう意味では歌詞のイメージは最初からあったんですね。

上花 はい。悲しいといったら「別れ」とか「失う」とかだと思ったので、それで頭の中に主人公を作って物語を書いた感じです。私は結構歌詞を書くのに時間が掛かっちゃうんで、これもギリギリまで書いていました(笑)。

――歌ってみていかがでしたか?

上花 最初はこういうバラードってどう歌えばいいのかなと思ってたんですが、歌いながらキーや歌い方のディレクションをしていただきました。「こっちの方が楓裏ちゃんらしいから」と色々言っていただいて、調節しながら歌いました。でもやっぱり難しいですね、バラード。やっぱり歌の表現力がもっと欲しいなって思いました。

――ここでしっとりした楽曲を持ってきつつ、M8「ラブリーデイ」で明るい曲になりますね。

霧島 楓裏のバラードの後に何を置くかですごく悩んだんですよ。あんまり上げ過ぎてもバラードだけが浮いてしまうし、かといってもうちょっとミディアムな楽曲にするとまったりし過ぎてしまうし……。そういう意味で「ラブリーデイ」はすごく丁度良い曲ですよね。楓裏ちゃんが作詞で、繋がり感的にも良いですし。

ささかま 並べると楓裏の悲しさが晴れて良かったなって(笑)。

霧島 悲しさが晴れてお天気、みたいな(笑)。

――浄化されて日々を楽しんでいる人になりましたね(笑)。今回カップリングで「ラブリーデイ」だけが入ったどんな理由なのでしょうか?

ささかま 「ラブリーデイ」は最初から、アルバムに入る候補に挙がっていたんですよ。そのあとアルバムのデモが揃ったときにかわいくポップな曲が少なかったから、「ラブリーデイ」を候補にしておいて正解だったと思いましたね。

――作詞をした楓裏さん的に「with a wish」と並んでみていかがですか?

上花 改めて見て、すごく元気にバッと変わるなと思いました。

――続くM9「つなぐ未来」も楓裏さん作詞で、こちらは楓裏さんとリス子さんのデュエット曲になります。

霧島 ここは3曲連続でスーパー楓裏コーナーです(笑)。

上花 これはミディアムテンポの感じでふたりで歌っています。「ハモったりできたら良いな」みたいな話をしていましたね。

ささかま 3拍子のファンタジー感が溢れる楽曲で、気に入って選びました。途中で「ファンタジーよりも、卒業の方が合う気がする」という話になったんですよ。

上花 曲を聴いたときに「卒業っぽいよね」という話になったので、高校生の卒業式のようなイメージで歌詞を書きました。

――歌ってみていかがでしたか?

ささかま 学校の卒業式って真面目に卒業するイメージもあったし、楓裏のバラードってとっても気持ちを込めて、お客さんも真剣に聴いてるっていうイメージがあったので、私もそれにならって寄り添う感じに歌いました。変なクセをなるべく減らそうと思って「私の一番上手に歌える感じは、これです」という感じで歌ったつもりです(笑)。

上花 リス子の歌を聴いて、すごく壮大な感じがして「あ、こういう歌い方もあったんだ」という良いところが沢山見えましたね。「ここのパートはリス子がいいな」という部分がいっぱいありました。

ささかま 講堂で歌ってるイメージです(笑)。

上花 私も合唱曲のようなイメージで、真面目な感じで歌いました。

ささかま この曲はレコーディングの中盤ぐらいに録ったんですが、この曲を録る頃にはスタッフの皆さんが私の乗せ方を分かってきて、「ここの高音はファルセットにいきがちなんだけど、ミュージカルっぽくしたいから声を張って出そう」みたいに、好きなジャンルに当てはめて言ってくれるようになりました(笑)。「ミュージカル、了解です」って、スッと入れましたね。

――そんなリス子さんのかしこまった声を聴きながら、続いてはリスこさんソロ曲で”らしい”楽曲であるM10「ハバネロ」。曲の発注はどのようなものだったのでしょうか?

ささかま まず「どういうのやりたい?」と聞かれて、「私は泥臭いガレージロックがやりたいです」と答えたんですよ。でもMia REGINAの中でのソロなので、そこまで寄り過ぎちゃってもというのもありました。その中で「喜怒哀楽でいうと、怒りで」という発注があってこの曲が来て、ギターのリフが格好良くて「ガラッとイメージを変えられるね」と話してました。

霧島 「ここから後半戦スタートだぜ」みたいなね。

――歌詞の着想はどこから来たのでしょうか?

ささかま 歌詞はタイトルの「ハバネロ」からですね。「怒り」と言っていたのと、私は赤がテーマカラーなので「赤く、燃えて、怒り!」というイメージで「ハバネロ」と付けました。ローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズを思い描きつつ、「喧嘩して、ピザにハバネロをいっぱい入れる」という、ちょっと怖い女の子のお話になっています。

――実際に曲を聴くと、ピザやカマンベールなどの食べ物の響きのかわいさがミスマッチで楽しいですよね。一緒にクラップしたり、英語で長い口上を言ったり、ライブが楽しみな曲だと思いました。

ささかま そうですね皆がピザ食べたくなってくれたら良いなと思います。

――M11「White Guilty」は若歌さんが作詞の3人曲です。こちらはコンセプト的に、どのようなところから作られたのでしょうか?

霧島 これは一番最後に収録が決まった楽曲です。他の曲がほぼ全部出揃って、あともう1曲をどういう感じにしようかとなったときに、「ちょっとマイナー調で格好いい曲があったら合うんじゃないか」という話になったんですよ。それでデモをいくつか聴かせていただいた中でこの曲に決まりました。元々いただいたデモに「漆黒」ってタイトルが付いてたんですよ。確かに漆黒のイメージがあるなと思ってデモを聴いていたんですけど、そのまま黒のイメージで歌うのはMia REGINAらしくはないかもということで「いっそのこと白にしたらどうだろう」と「White Guilty」というタイトルをまず付けました。ちょっと中二感を残して(笑)。

――それで「Guilty」に中二感を残したんですね(笑)。歌詞はどう書いていきましたか?

霧島 この曲はまずライブをイメージして、絶対盛り上がる楽曲だと思ったんですよ。ライブをしたときに「White」って付いてるから絶対客席が白く染まるだろう、白く染まった会場を見たいなという気持ちと、12月に出るアルバムなので冬と雪のイメージです。ただ冬にしか歌えない曲にはしたくなくて、そのさじ加減は考えました。

――曲自体もドラマチックなロックで、和声が印象的ですよね。

ささかま サビに全編ハモりが入ってますからね。

霧島 曲が決まったのがギリギリだったのもあって歌詞も結構ギリギリになってしまって、1週間もないくらいの感じで急いでどうにかしました。レコ―ディングしたときもメロディーラインがちょっと難しくて、上がったり下がったりとレンジが幅広くて大変な曲だなと思いました。最後の畳み掛けるようなサビが印象的なんですよ。

ささかま 速いから、間違えて逃したら終わりなんですよ。「あっ」ってなっちゃうところが多かったです。

霧島 楓裏ちゃんはバラードやミディアムテンポのイメージなので、「この楽曲、速いし言葉がめっちゃ詰まっててごめんね」と思いました(笑)。たぶん楓裏ちゃんは大変だったんじゃないかなって。

上花 そうなんです(笑)。レコーディングしていて、一番難しかった気がします。掴むのに時間が掛かりましたね。

霧島 レコーディングに付き添って、「ここはこういう感じで歌うと良いよ」みたいな話をしたりしました。最初に私が全体像を掴んでおけば他のふたりにも伝えられるから、そこはしっかりしようと思いましたね。

――そして最後の曲は「ETERNALエクスプローラー」ですね。改めてアルバムの最後に入ってみていかがですか?

ささかま 締め感があるなと。やっぱりデビュー曲なので、印象付けるポジションには置きたかったというのがあります。あとはTVアニメ『ももくり』のEDテーマだったのもあってエンディングっぽいなって。

霧島 そうそう『ももくり』のEDテーマだったので、締めにふさわしい曲だなということで早い段階で満場一致で「これは最後だな」と決まっていました。デビュー曲を最後に置くということで、デビューして数か月のMia REGINAの第一幕が一段落という感じですね。次の形態に行くためのひとつの完成というか。

上花 最後にこの曲があって、ここからまた立ちあがって次の旅へという感じがしますね。

――そんなMia REGINAの次の段階としては、まずは12月24日のファーストワンマンライブですよね。

霧島 楽しみで仕方がない。

ささかま そうですね、もうすぐなんですよ!

――これからリハーサルも始まっていくと思いますが、ライブに向けての意気込みはいかがでしょうか?

ささかま アルバムはできたけど、ライブはまだミニライブやリリースイベントでしかないんですよ。ライブで新曲をどう作っていくのかはお客さんとの会話的なものだったりするので、Mia REGINAをどうみんなで転がしていくのかなというのがすごく楽しみです。

上花 最初のライブなので、みんなで作り上げていけたらなと思いますね。

――下北沢GARDENに来た人たちが「Mia REGINAの1stライブに立ち会ったぞ」と胸を張って言えるようなライブになると良いですね。

霧島 見届けてもらいたいなと思います。「これがMia REGINAだ」というのは、やっぱりライブでさらに発揮されると思うので。アルバムを作っているときから「ライブではこうしたら楽しいだろうな」という構想はそれぞれ頭の中にあったんですけど、それが実際に形になってお客さんの前に出たときにどう変化するのかというのがすごく楽しみです。

――最後にファンに向けてひと言ずつお願いします。

霧島 Mia REGINAはデビューしてまだ半年くらいしか経っていないのでまだまだこれからなんですけど、アルバムは「これがMia REGINAだぞ」と胸を張って送り出せるものになったので、是非沢山の方に聴いていただきたいです。ライブも沢山の方に遊びに来てもらいたいですね。

ささかま 千曲を歌うという夢を掲げて、表題曲に「千里の道も一歩から」というサブタイトルを付けさせていただきました。お客さんと一緒にMia REGINAはアニソンの千里の道を歩んでいきますので、千里目まで一緒に行けたらなと思っています。

上花 アルバムには色んな種類の曲が入っているので、きっとお気に入りの1曲も見つかると思います。ライブも、ワンマンライブならではの楽しさがきっとあると思うので、そちらも楽しみに来ていただけると嬉しいです。

――ありがとうございました!

Interview&Text By 大用尚宏(クリエンタ)


●リリース情報
Mia REGINA 1stアルバム
『THAT’S A FACT!』
12月7日発売
161207-c002
品番:LACA-15610
価格:¥3,000+税

<CD>
1.overture
作曲・編曲:高野裕也
2.THAT’S A FACT! ~千里の道も一歩から~
作詞:ささかまリス子 作曲・編曲:田中秀和(MONACA)
3.無敵乙女化プログレス
作詞:畑 亜貴 作曲・編曲:エンドウ.
4.ambivalent future / 霧島若歌
作詞:霧島若歌 作曲・編曲:本多友紀(Arte Refact)
5.蝶結びアミュレット
作詞:真崎エリカ 作曲:桑原 聖(Arte Refact) 編曲:山本恭平(Arte Refact)
6.ギミギミ☆greedy / 霧島若歌 & ささかまリス子
作詞:霧島若歌 作曲・編曲:山下洋介
7.with a wish / 上花楓裏
作詞:上花楓裏 作曲・編曲:酒井陽一
8.ラブリーデイ
作詞:上花楓裏 作曲・編曲:高田 暁
9.つなぐ未来 / 上花楓裏 & ささかまリス子
作詞:上花楓裏 作曲・編曲:森本貴大
10.ハバネロ / ささかまリス子
作詞:ささかまリス子 作曲・編曲:倉内達矢
11.White Guilty
作詞:霧島若歌 作曲・編曲:ラムシーニ
12.ETERNALエクスプローラー
作詞:結城アイラ 作曲・編曲:Kon-K

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●ライブ情報
Mia REGINA 1st LIVE「THAT’S A FACT!」
12月24日(土) OPEN17:00/START18:00
【東京】下北沢Garden
チケット料金:スタンディング ¥3,980(税込)
※ドリンク代別途必要 ※整理番号順入場
枚数制限:お一人様4枚まで

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