第5回 女子に絶大な人気を誇るゲーム・シリーズ『薄桜鬼』を真山さんが語ります。

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アイドル・私立恵比寿中学のメンバーとして活躍するかたわら、TVアニメ『アカメが斬る!』新OPテーマ「Liar Mask」で昨年11月26日にソロ・デビューを果たした真山りか。アニメやゲームが大好きという彼女が、毎回題材を決めてそれぞれ深く掘り下げて勉強していくこの企画。第5回目のテーマは、アニメ化もされ、女子に絶大な人気を誇るゲーム・シリーズ『薄桜鬼』です。

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――今回のテーマは『薄桜鬼』ということなんですが、女性向けのコンテンツということで僕はそれほど詳しくないので、今回は真山さんにレクチャーしてもらう形で進行しようかと思います(笑)。

真山りか お役に立てるか分かりませんが(笑)、頑張ります!


『薄桜鬼』シリーズってどんな作品?

――まずは何はともあれ新選組ものということで、真山さんが新選組に初めて触れた作品は?

真山 少し違った意味の新選組ならば『銀魂』が初めてです。

――あ、なるほど。

真山 そこで新選組という存在を知って、ネットで本物の新選組を調べてました。『薄桜鬼』をここまで好きになるとは思っていませんでしたが(笑)。

――昔から女子中学生は一度は新選組にハマると言われていますね。

真山 ハマりますね。私も完全にハマりました。やっぱり史実をもとにしているからお話が濃いですし、恋に落ちる過程が薄いといやだったりするんですけど、『薄桜鬼』はお話が長いし濃いんですよ。おなか一杯になるし胸は苦しいしみたいな(笑)。

――満身創痍ですね(笑)。確かに生死が関わってくるドラマティックなお話ですしね。ゲームの基本的な情報としては史実に近い新選組もので、キーワードとして妙薬”変若水(おちみず)”や、変若水を飲むとなってしまう”羅刹”という存在がフックになっていると。羅刹はすごく強くなるけどその分寿命が短かくなってしまう儚い存在で、全体のトーンとしてはかなり悲劇的ですよね。

真山 そうですね、ギャルゲーとかで言うと、いわゆる泣きゲーのような扱いになると思います。設定的には羅刹になった人は血を欲しがるんですが、だからゲームのスチルで共通して血を千鶴ちゃんに与えるスチルがあるんです。それがちょっとずつ性格によって違っていて、非常にいいんですよ。

――設定を活かして上手くキャラを掘り下げるイラストに昇華してるんですね。

真山 印象に残っているのは(斎藤)一くんはちょっと控えめなので耳たぶあたりから少しだけ切って、そこから吸ったりとか。

――血を吸う場所もキャラクターによって性格出てるんですね。

真山 人によって、沖田(総司)さんとかは豪快に切ったりしますね。

――吸血鬼ものとかでもそうですが、話で聴くとちょっと官能的な描写ですね。

真山 そういう要素がそこまでなくて、逆にそこがいいんですよ。

――流血というと戦闘シーンとかはいかがですか?

真山 戦闘シーンはゲームだと文面とスチルで向かい合って剣を構える感じなんですが、アニメではキャラがちゃんと動いてたので感動しました。逆にゲームにしかない要素でいうと用語解説をしてくれるんですが、友達はそれがきっかけで歴史の点数がめちゃくちゃ上がったんです(笑)。

――中学生の歴史理解に貢献したんですね(笑)。確かに歴史って年号アレルギーになっちゃう感じもありますけど、興味と関連付けて歴史の流れを知ると理解が深まりますね。

真山 でも歴女的な入口としては『戦国BASARA』かなって思います。

――あれこそ歴史とあまりリンクしてないですが……(笑)。

真山 でも気になって調べると理解できるというか。

――なるほど(笑)。『薄桜鬼』アニメ版はかなり史実通りで、後半クールではかなりばたばたとキャラクターが退場していったイメージがあります。

真山 複数ルートのある乙女ゲームの常として、アニメも劇場版もメインキャラクターの土方(歳三)さんのルートを基本としていて、他のルートの話も足していくという感じになっていました。いやー、いいですよね土方さんルート。

――この企画も元はと言えば真山さんが歌への感情移入の説明で、『薄桜鬼』の土方さんについて語ったのが元なので、今日は思う存分語ってください(笑)。

真山 そういえばそうでしたね(笑)。

――また基本設定として、主人公が男装姿で新選組に入り込んで、というのが冒頭の流れになりますが、彼女はファンにとってどんな存在なんでしょう?

真山 乙女ゲームの主人公ってやっぱりみんなが入り込めるようにある程度かわいく描写されているんですけど、千鶴ちゃん好きな子は私の周りにたくさんいます。私は少女漫画を見ているような気持ちでプレイしているので、千鶴ちゃんも含めたカップリングとして愛しています。けっこうルートによって、カップリングの中での千鶴ちゃんの性格も変わっていくんですよ。

――なるほど!乙女ゲームや美少女ゲームとかの主人公は没入するために個性を薄めていく方向なのかと思いますが、千鶴ちゃんは味付けがあって変わっていくんですね。

真山 そうです!土方さんのルートだと千鶴ちゃんがちょっとしっかり者な感じになります。まさに江戸の女って感じで。逆に甘えん坊というわけではないんですけど、柔らかい印象なのが一くんのルートの千鶴ちゃんです。一くんがほのぼのしている人で、一緒に暮らしていてもなかなか千鶴ちゃんに想いを伝えられないから、どちらかというとふわっとした印象になりますね。

――カップリングとしても柔らかい印象なんですね。

真山 髪型も変わるんですよ!

――その辺は女性向けという感じですね。男性向けだとそこは全く考えませんから(笑)。

真山 (風間)千景さんは本当に自由奔放な人なので、千景さんルートの千鶴ちゃんは手厳しかったり、逆に(藤堂)平助くんのルートだと年が近いこともあって、一くんと同じ同い年でも、平助くんだとより友達っぽい感じで、ちょっとずつ違っています。

――関係性がいろいろ見れるっていうのはノーマルのカップリングが好きな人にとってはたまりませんね。

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『薄桜鬼』シリーズの魅力とは?

――そんな『薄桜鬼』との出会いは?

真山 中学生のときに友だちがみんなハマっていたんです。ちょうどアニメも放送していましたし、私もとりあえず漫画を貸してもらって何気なく見てたんですが、そのうち中学生の軽いノリでゲームも借りて……そのノリでやったのがいけなかったかな(笑)。

――ゲームの何が刺さったんでしょう?

真山 みんなかっこよかったんですけど、私は左之(原田左之助)さんのルートが大好きです。少しネタバレになっちゃうんですけど、メインの攻略キャラクターの中で唯一変若水を飲まないんですよね。他のキャラクターのルートが辛すぎて私のハートがブレイクする中、左之さんのルートをやったらすごい幸せになって、好きになりました。

――プレイ順はどうだったんですか?

真山 沖田さんを最初にプレイして、平助くん、一くん、左之さん、土方さん、千影さんの順番で攻略しました。最初にやった沖田さんのルートとかもかなり辛くて……ハッピーエンドでも結核は治らないんですけど『随想録』の方で、攻略した後に来る手紙があるんですよね。それがめちゃくちゃ泣けるんです。沖田さん、平助くん、一くんがけっこう辛かったんですよ。だから余計左之さんのルートがよく感じてしまうんですよね。

――好きなキャラクターも左之さんですか?

真山 左之さんです!ダントツです!ものすごく男らしいんですよね。そして「女はこうでなければいけない!」みたいなイメージを持っている方で、乙女ゲームとして見たときにいちばんキュンときます。ちゃんと千鶴ちゃんが守られている感があります。頼りがいのあるお兄さんキャラです。

――周りでの定番人気キャラクターみたいなのはあるんですか?

真山 私の周りでは一くんと沖田さんは人気が高い気がします。この2人はビジュアル面もあって人気なんじゃないかなと思います。一くんが好きな人は普段の真面目でしっかりしたところがありつつも、実際に恋愛とかに発展していくとへたれた部分があったりして、そういうギャップに惹かれるんだと思います。逆に沖田さんはいたずらっぽい性格で千鶴ちゃんも最初はビビってたんですけど、だんだん優しくなっていって、最終的にはいちばんお熱い2人という感じになるんです。

――なるほど、史実でも沖田総司は女性や子供にすごく優しかったという話もありますね。

真山 史実に基づいてるのかな?確かに作中でも子供と遊んでるシーンがたくさんありましたね。

――絵の魅力としてはどう映りますか?

真山 綺麗ですね!アニメ化するとき、どうやってこのきれいな世界観を書くんだろうと思いました。アニメ塗りだと少し違って見えてしまうかなって。でもすごくうまくはまっていて、特に目の色がきれいですよね。

――原作の絵は柔らかい印象ですよね。

真山 あと、和装から洋装にキャラクターの服装が変わるときがいいんですよ。

――なるほど、それは『薄桜鬼』ならではですね。

真山 時代の流れに合わせてだんだん変わっていくんですよ。和装を着ていると敵にばれちゃうので。それで洋装になるときに髪を切るんですが、それがサイコ―なんです!平助くんは髪が長くて子供っぽい印象があったんですけど、切った途端やけに大人びた感じがして「あっ!違う!」みたいな(笑)。

――髪型変えたりとか洋服変えたりとか男性向けだとあまりないですよね。制服の夏服と冬服とかよりビビットな変化じゃないですか。左之さんとかはいかがですか?

真山 左之さんは全部かっこいいです。髪切ってもかっこいいので(笑)。何かの雑誌の特集で結婚したい男性キャラクターの上位にランクインしてたんですが、刺さる人には刺さるんだなと。中の人は遊佐さんですしね。

――アニメ化自体はいかがでしたか?

真山 劇場版もアニメもゲームも少しシナリオが変わっているんですよ。アニメと劇場版でも、一緒かと思いきや新しい要素が入っていたりして、印象的でした。

――気分的にはループものの作品を見ているような感じですよね。

真山 そうそう!「ちょっと違うぞ!」みたいな。だから全部見ても違いを見ても面白いと思います。シリーズで見るとより楽しめるんですよ。

――そうするとハッピーエンドとかもあるんですか?

真山 基本的には悲劇的なんですけど、それぞれ死ぬポイントが違ったり、土方さんは生き残ったりします。

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