リスアニ!WEB – アニメ・アニメ音楽のポータルサイト

INTERVIEW

2016.09.21

TVアニメ『双星の陰陽師』のED曲収録のシングルでメジャーデビュー!「スターダスト/宿り星」リリース記念、イトヲカシ インタビュー!

int-160921-main

伊東歌詞太郎と宮田“レフティ”リョウによるイトヲカシ。5月発売の『捲土重来』はオリコン5位(インディーズチャート1位)を記録。これまでの路上ライブでは3万人以上を動員し、8月にはJ-POP最大の夏フェス『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016』に参戦するなど注目のユニットだ。そんなイトヲカシがアニメ『双星の陰陽師』のED曲収録の両A面シングル「スターダスト/宿り星」で9月21日にメジャーデビュー。2人が音楽への止まらない情熱と想いを語る。

――まずユニット結成のきっかけと、どんなユニットなのか、ご紹介いただけますか?

伊東歌詞太郎 中学2年の時に一緒にバンドを組んで初ライブ後に解散して。その後、別々に音楽活動をしていたけど、2012年に同じタイミングでお互いのバンドが解散したんです。ふと気になって連絡をとってみたら音楽を続けていることを知って、一緒にやってみようよと集まって。とりあえずネット上に音楽投稿を始めたのがイトヲカシのきっかけです。

宮田“レフティ”リョウ ユニット名は“大変趣深い”という意味で、老若男女に、いつどんなときに聴いてもらっても、「いいな」と思ってもらえる音楽を作っていこうと。

伊東 僕らは日本が大好きで、日本語の響きを大事にしていこうというコンセプトもあるのでピッタリなユニット名だなと思っています。

――今年になってから活動が活発化しましたね。全国流通のアルバム『捲土重来』もインディーズでは異例のヒットになって。

宮田 時間をかけてていねいに制作してきたし、作品は常にそのときの集大成であると思っていて。その手応えはあったし、皆さんからの反響も大きくてうれしかったです。

――今回、メジャーデビューを果たしたわけですが、どういう経緯で決まったのでしょうか?

伊東 活動をしていくなかで、「一緒に夢を見ていこう」と声をかけてくださった方がいて。僕らを知ってもらえたきっかけは路上ライブだったそうです。

宮田 決まった時は素直にうれしかったです。あこがれてきた夢のひとつですし、これまで僕らを応援してくださったり、関わってくださったいろいろな人の想いを背負うからには絶対に成功しなきゃいけないという責任感や自負も同時に芽生えました。

――デビューシングル発売前の8月には国内最大のフェス『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016』にも出演されて話題になりました。

伊東 4月に横浜の大さん橋で路上ライブをやったとき、3千人の方が集まってくれて。そこで興味を持ってもらえたみたいです。すごいことですよね。バンドマンなら誰でも夢見るステージですから。

――そしてデビュー曲は「スターダスト」と『双星の陰陽師』のED曲「宿り星」との両A面ですが、両方「星」がテーマになってますね。

伊東 これがまったくの偶然で(笑)。

宮田 制作途中に統一感が出るかもと。今回両A面扱いにしたのは、収録曲すべて全力で作っているので優劣を付けたくなくて。

――どちらの曲を最初に制作されたんですか?

伊東 まず「宿り星」が最初で。ED曲なのでバラード曲にしようと。そして僕らにはいろいろな側面があるから疾走感のある曲も入れることで多様性、多面性を感じてもらえるかなと思って。

宮田 表記がこの順番になったのは、イトヲカシ劇場のOP曲、ED曲みたいな感覚ですね。

――「スターダスト」はどんなイメージで制作されたのでしょうか?

伊東 まずサビの「晴れたらいいな 願い事なんてそれくらいがちょうどいい」のフレーズとメロディが同時に浮かんできて。僕の場合、自分の心の中にある言葉しか出せないんですけど、流れ星を見ている間に願い事を3回繰り返すと叶うと言われていますが、そんなの難しいじゃないですか?それにもしできたとしても叶うとは限らないし、運がないと実現しないという考え方も嫌いで。結局、自分が頑張らないと叶わないわけで、あきらめない限り、叶う可能性があるんだ、という想いをこの曲に込めました。でもそれを言っている本人が夢を叶えられずに終わっていくのは一番ダサイと思うんです。だから僕らもどんどんステップアップしていって、その生き様で見せてこの曲のメッセージを証明したいんです。

宮田 いわば僕らの決意表明と言っても過言ではないです。

――曲名にも想いが込められているのでは?

伊東 流れ星なんていわばスターダスト、星くずで。この曲でも歌っているように「流れ星に願いを込めても何も降って来やしない」わけで。

――歌詞中にユニット名も入っていますね。

伊東 「それもいとをかし最高じゃない?」ですね。別に狙って入れたわけじゃなくて、Bメロのリズムとメロディにハマっちゃって。でもその前の「雨が降ったって 空が曇ったって」音楽やれたら最高じゃないという気持ちと、「イトヲカシって最高じゃない?」と投げかけた部分は確かにあります。

――サウンドはアッパーで一度聴いたら耳が離れないキャッチーさがありますね。

宮田 イトヲカシのサウンドについては、王道であることにこだわりたいと思っていて。奇をてらわず、ベーシックで普遍的なものを選んでいきたくて。

――ライブを軸に活動してきたからこそ、ふたりで再現不可能な複雑なサウンドはやらない?

宮田 そうですね。できるだけ人力で。この曲では生ピアノも入っていますが、キーボーディストの北村真奈美さんの持つ世界観が楽曲にマッチしていると思っていて、人とやる面白さがそこにあるし、実際レコーディングで更に曲が化けた感覚がありました。

――さわやかな曲調なのに、伊東さんのボーカルも熱くて、心を揺り動かされて。

伊東 うれしいです。レコーディングでもその時の気持ちを全力で込めようと思ってやっているので。

――お気に入りのフレーズを挙げるとすれば?

宮田 僕らは聴いてくれる人を常に意識していて、「ライブでプレーしたらどうなるだろう?」とか「どうしたら1つになれるだろう」とか。その点で、2番で「ウォーウォー」と声を合わせるパートですね。実際にライブでやった時も一体感が出て、気持ちよくて。皆さんにも覚えて一緒に歌ってほしいです。

伊東 僕は歌が大好きで歌うと楽しくて。だからみんなが一緒に歌ってくれたら楽しんでもらえるんじゃないかなと思うんです。今回、歌詞を書いていくなかで気持ちがいちばん盛り上がったのが「消えそうな輝きに全てを賭けて 大嫌いな世界に立向かうんだ」で。それはきっと僕が強く思っていることだから。あえて聴きどころを挙げればそこかな。

――もう1曲の「宿り星」はアニメ『双星の陰陽師』のED曲ですが、作品をご覧になった印象は?

伊東 バトルマンガという認識で読み始めたけどテーマが結構深くて。悲しい過去や宿命を背負ったもの同士が出会って、ケガレと戦っていく奥行きを感じるストーリーで。

宮田 僕、特殊能力系のマンガが好きなので、まずそこにハマって。おもしろくて今では普通のいちファンです(笑)。各キャラのバックボーンがしっかりあるので、感情移入もしやすかったので楽曲制作にも反映しやすかったです。

――アニメのED映像はモノクロ調で、ろくろと紅緒2人が手をつなぐ映像でしたね。

伊東 僕らの中ではセル画が動くイメージだったので驚きました。手描き感があって温かくて。

宮田 曲の世界観を踏襲してくださったかなと思ってうれしくなりました。

伊東 初オンエアは正座しながら見てましたが、ツイッターでもリアルタイムでリプが更新されて、うれしい言葉をいっぱいもらえて。「応援していた2人の声がTVから聴こえてうれしかったです」とか「初めて聴いたけどいい曲ですね」とか。

宮田 アニメファンの方に受け入れてもらえたんじゃないかなと感じられて。それもうれしかったけど、アニメのテーマ曲も夢のひとつだったから感慨深いものがありました。

――そのED曲「宿り星」はどんなイメージで?

伊東 『双星の陰陽師』と僕らの世界観の両立をめざしました。自分の思っていることや心の中にある言葉の中から『双星の陰陽師』に合致するところを探しまくって、作ったのが「宿り星」です。曲名は、誰でも恋人や家族、親友、僕の場合は愛猫ですが定められた繋がりがあると信じていて、そんな人生で大切な出会いがあったら離さないようにしたいと。それで「宿命」という曲名を考えたけど固すぎかなと。星がテーマだから「宿星」、「宿り星」にしようと。

――ひとりじゃないと勇気づけられるような歌詞で、ろくろと紅緒はひとりでは戦えない、そんな関係性も見えるし、イトヲカシもひとりでは成立しない、そんな共通項があるのかなと。

伊東 初めて言われました。ろくろと紅緒はケガレとの戦うために「神子」を作らなきゃいけないけど、僕らにとっての子供は楽曲で。

宮田 ろくろと紅緒の出会いと同じように僕らの出会いも運命的で、導かれている感じがして。音楽の神はいるなと思っているんです。

――歌詞の中に作品らしい言葉も散りばめられていますね。「この右手が掴みそこなったもの」はろくろの右腕に宿る能力だったり、「けがれ」という言葉も入っていたり。

伊東 実は僕らふたり共、左利きで(笑)。世の中に右利きの人が多くて、大切なものを右手で掴んできたけど掴めなかったものもたくさんあるはずだと浮かんで。「けがれ」は、自分がのし上がるために人の足を引っ張りたいと思うとき、それを「けがれ」と僕は考えていて。うまく合致した結果です。

宮田 激情的なサウンドは表現したかったことで、作品の持つ強さとはかなさを同居させたいなと考えたとき、美しい旋律と力強いバンドサウンドが併存できるように意識しました。

――間奏でストリングスのオケと、その後に入ってくるギターの泣きもいいですね。

宮田 ヤバいですよね。レコーディングでもちょっと泣きそうになりました。ファーストバイオリンの人に世界に寄り添って自由にやってくださいと。

――サビの伊東さんの歌い上げる感じも高まりました。

伊東 ありがとうございます!ただ気持ちを込めて、歌い込みました。フルバージョンでぜひ聴いてほしいです。

――そして「スターダスト」のMVですが、映画のような感動的な映像になっていますね。いきなり冒頭から集中治療室に女の子がいて。

伊東 ドラマティックですよね。その大切な子の完治のために、クラスメイトがみんなで流れ星に願いを込めようとする青春を描いていて。僕はあんなに素敵な青春を送っていなかったので、うらやましかったし、願望も込めて。監督さんと話しながら作り上げていきました。

宮田 単体の映像作品として成立すると思うし、僕もぐっときました(笑)。「流れ星に願いを込めても何も降って来やしない」と歌っているのにどうなの?という声もあるかもしれませんが、決して安易に飛びついたわけじゃなく、大切な友達のために行動したことに意味があるわけで。心が揺さぶられる素敵な映像になったと思います。

――今回のジャケットはどんなコンセプトですか?

伊東 よく見るとただの点で、それが遠くから見ると夜景に見えて。あれは地上の星であり、それがあることで本当の空の星が見えにくいわけで。

宮田 東京とか都会では星が見えなかったり、数が少ないのが当たり前で、それを表現しつつ、路上ライブで特典につけたスリーブケースを付けると満天の星空になるギミックがあるんです。

伊東 僕らの心の中にある星が見えるというメッセージを表現したかったんです。

――では最後にメッセージをお願いします。

伊東 メジャーデビューを喜んでくれる人や期待してくれる人がいたからこそ実現したわけで、それはいわば僕らに夢を託してくれているんだと思うんです。「どんな曲を作ってくれるのかな?」とか「どんなライブをしてくれるのかな?」とかいろいろな期待をしてくださっていると思いますが、それに応えなきゃいけないし、期待され続けるアーティストでいたいと思っています。

宮田 この記事で初めて僕らを知ってくださった方にはまずはこのシングルを聴いてほしいです。1枚で僕らのすべてを知ってもらうことは難しいけど、全身全霊で作ってきたし、いい曲になったと思っています。僕らは死ぬまで音楽をやりたいんです。作った音楽を聴いてもらうことで少しでも元気になれたり、何かを感じてもらいたくて。それが僕らの存在意義であり、たくさんの人を幸せにするために音楽を作っていきますので、皆さんの元にも届いたらうれしいです。

Interview&Text by 永井和幸


●リリース情報
「スターダスト / 宿り星」
9月21日発売
int-160921-001-c002

【初回限定盤(CD+DVD)】
品番:AVCD-83700/B
価格:¥1,700(税込)

 【通常盤(CDのみ)】
品番:AVCD-83701
価格:¥1,000(税込)

 <CD>
01.スターダスト
02.宿り星
03.スターダスト(Instrumental)
04.宿り星(Instrumental)

 <DVD>
01 「スターダスト」Music Video
02 「宿り星」Anime Music Video 

 ※初回封入特典:「双星の陰陽師スペシャルステッカー」
int-160921-001-c003

 ●イベント情報
10月9日(日) MINAMI WHEEL 2016
10月28日(金) ミソッカス「ミソパニッククーデター 最後の聖戦」@仙台enn 2nd
10月30日(日) Brian the Sun TOUR 2016 「Maybe」 @大阪BIG CAT
and more…!!

詳しくはイトヲカシHPをチェック!

●作品情報
TVアニメ『双星の陰陽師』
int-160921-001-c001

テレビ東京   毎週水曜 夕方6時25分~
テレビ大阪   毎週水曜 夕方6時25分~
テレビ愛知   毎週水曜 夕方6時25分~
テレビ北海道  毎週水曜 夕方6時25分~
テレビせとうち 毎週水曜 夕方6時25分~
TVQ九州放送 毎週水曜 夕方6時25分~
AT-X      毎週土曜 23時30分~
 ※リピート放送 毎週日曜 19時30分~、毎週火曜 15時30分~、毎週金曜 7時30分~

【スタッフ】
原作:助野嘉昭(集英社「ジャンプSQ.」連載中)
監督:田口智久
副監督:五十嵐達也
シリーズ構成:荒川稔久
キャラクターデザイン:貞方希久子
プロップ/ケガレデザイン:伊藤秀次
総作画監督:貞方希久子、竹田逸子
色彩設計:合田沙織
美術監督:東 潤一、前田有紀
音楽:遠藤幹夫
音楽制作:エイベックス・ピクチャーズ、テレビ東京ミュージック
音響監督:髙桑 一
音響スタジオ:神南スタジオ
撮影監督:今泉秀樹
撮影:颱風グラフィックス、スタジオコスモス
アニメーション制作:studioぴえろ

【キャスト】
焔魔堂ろくろ:花江夏樹
化野紅緒:潘めぐみ
石鏡悠斗:村瀬歩
音海繭良:芹澤優
天若清弦:諏訪部順一 
きなこ:福山潤
椥辻亮悟:前野智昭
土御門有馬:浪川大輔
斑鳩士門:石川界人

©助野嘉昭/集英社・「双星の陰陽師」製作委員会

関連リンク

SHARE

RANKING
ランキング

もっと見る

PAGE TOP